ベレスタの材料

特徴

ベレスタはロシア語で「白樺の樹皮」を意味します。

極寒のシベリア、マイナス50℃の厳しい気候下で育つ白樺の樹皮は、熱や冷気を遮断し、湿気や空気を通さないことで木の幹を守ります。木の幹(材木になる部分)は逆に耐久性、保存性が弱く、建築用木材としてはあまり使われていません。シベリアの森では、立ち枯れた白樺(外観は立派だが、押すと中身がスカスカで倒れる)や、美しい樹皮を保持したままの倒木などを見ることがあります。

白樺樹皮は、木でも紙でもありませんが、それをシート状にして印字したり、紙のように柔軟に曲げたりできます。

白樺は「暖かい木」と呼ばれ、寒いときには暖かく、暑いときにはひんやりとした感触です。

天然で様々な色彩をもち、茶色から金色、黒いチョコレート色、更に白やクリーム色など他の樹木に見られない色もあります。

白樺樹皮は緻密で油分があるので、動物の皮革のように柔軟でビロードのようになめらかです。

材木から樹皮を得る場合

ロシアの白樺材は、自然保護の観点から伐採量が制限され、樹皮の売買にも税金がかけられています。

白樺材の伐採の時期にあわせ、春に2日間、秋に3日間だけ、材木用に切り倒された白樺から、樹皮を採取することができます。

白樺材は、油分を多く含み、バチバチと火花を発して燃えるので、バーベキューの焚き火用として最適です。初夏、人々が森に繰り出す時期になると、森に向かう道路沿いで、白樺焚き火材が山積み販売されています。

立木から樹皮を得る場合

材木以外から樹皮を採取する場合は、立木から慎重に木の表層だけをはぎとります。こうすれば木は枯れずに成長を続けられます。

ベレスタ制作に使える、節くれの無い美しい白樺は、百本に一本あるかないか。ベレスタ職人は、美しい白樺樹皮を求めて、タイガ(森林)を数百キロも旅します。

樹皮はシート状にカットされたり、1~3㎝のひも状にカットされたりします。

樹皮の下準備

白樺樹皮は採取後、数ヶ月かけて乾燥させます。

白樺樹皮は層状になっていて、表皮は純白または黄色がかった白い(黄カバ)薄皮です。

表皮の薄皮をはがし、赤ちゃんの素肌のようなビロードの感触をもつ樹皮を慎重にはがしたものが、ベレスタの材料となります。